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『鼻水がのどに流れる「後鼻漏」―副鼻腔炎・アレルギー・上咽頭炎の違い」

2026年10月16日

「鼻水がのどに流れてくる」

「のどの奥に何か張り付いている感じがする」

「痰を出そうとしても、すっきりしない」

このような症状を「後鼻漏(こうびろう)」といいます。

後鼻漏は病名ではなく、鼻水が鼻の奥からのどへ流れる症状の名前です。主な原因には、副鼻腔炎、アレルギー性鼻炎、上咽頭炎があります。

違いを簡単に整理すると、次のようになります。

「粘り気のある鼻水+鼻づまり・においの低下」
→副鼻腔炎の可能性

「透明な鼻水+くしゃみ・鼻や目のかゆみ」
→アレルギー性鼻炎の可能性

「鼻水は目立たず、のどの奥の張り付き感やのど払いが続く」
→上咽頭炎の可能性

ただし、複数の原因が重なっていることもあり、症状だけでは判断できない場合があります。

◆後鼻漏とは

鼻水の一部がのどへ流れること自体は、誰にでも起こる生理的な現象です。

しかし、鼻水の量が増えたり、粘り気が強くなったりすると、のどの奥に張り付くような不快感が生じます。

後鼻漏によって、せき、痰、口臭、声のかすれ、頻繁なのど払いなどが起こることもあります。横になると鼻水がのどへ流れやすくなるため、就寝時や朝起きたときに症状が強くなる方もいます。

◆副鼻腔炎による後鼻漏

副鼻腔炎は、鼻の周囲にある「副鼻腔」という空間に炎症が起こる病気です。以前は「蓄膿症」とも呼ばれていました。

粘り気のある鼻水、鼻づまり、においの低下、頬や目の周囲の重さ・痛みなどが主な症状です。鼻水がのどへ流れることで、せきや口臭につながることもあります。

黄色や緑色の鼻水が出る場合もありますが、鼻水の色だけで副鼻腔炎と判断することはできません。

◆アレルギー性鼻炎による後鼻漏

アレルギー性鼻炎は、花粉、ダニ、ハウスダストなどに反応して起こります。

透明でさらさらした鼻水、繰り返すくしゃみ、鼻づまり、鼻や目のかゆみが特徴です。鼻水の量が増えると、鼻の前だけでなく、のどへ流れることもあります。

「毎年同じ時期に症状が出る」「掃除中や起床時に悪化する」など、季節や場所によって症状が変わることも手掛かりになります。

◆上咽頭炎による後鼻漏

上咽頭とは、鼻の一番奥とのどがつながる部分です。この場所に炎症が起こった状態を上咽頭炎といいます。

上咽頭炎では、鼻水そのものは目立たなくても、のどの奥に何かが張り付いている感じや、頻繁なのど払い、せきなどが続くことがあります。

上咽頭は口から見ただけでは確認しにくいため、必要に応じて鼻から内視鏡を入れて状態を確認します。

◆症状だけで原因を決めないことが大切です

アレルギー性鼻炎と副鼻腔炎を併発している方や、鼻水による刺激で上咽頭の炎症が強くなっている方もいます。

耳鼻咽喉科では、鼻の中から上咽頭までを確認し、必要に応じて検査を行います。原因を確認することで、その方に合った治療を選びやすくなります。

◆このような場合は耳鼻咽喉科へ

次のような場合は、症状の期間にかかわらず耳鼻咽喉科へご相談ください。

・後鼻漏が続いている、または繰り返している
・せきやのど払いで、睡眠や仕事に影響が出ている
・鼻づまりや、においの低下を伴っている
・発熱や、頬・目の周囲の痛みがある
・血の混じった鼻水や、強い悪臭がある

目の周囲が腫れる、見え方がおかしい、激しい頭痛や高熱がある場合は、早めの診察が必要です。

◆長引く後鼻漏はご相談ください

後鼻漏は、原因に合った治療を行わなければ、なかなか改善しないことがあります。

「鼻水の薬を飲んでも治らない」「せき止めを使っても、のどの違和感が続く」という場合は、鼻や副鼻腔、上咽頭に原因がないか確認することが大切です。

港南台耳鼻咽喉科では、鼻とのどの状態を確認し、症状の原因に応じた治療をご提案します。鼻水がのどへ流れる感じや、長引くせき・のどの違和感でお困りの方は、お気軽にご相談ください。